それなり日記

映像作家、三宅美奈子の日記のようなものです。

気分はサイボーグ

 

私はよく怪我をする。

小さなことで言うと、すぐ指に切り傷を作るし(だいたい紙で切ってるっぽい)足には青タンができる。

たまに本当に身に覚えのない切り傷が腕にあったりするけど、かまいたち…?

かまいたちは親子でやってくるんだっけ。1匹目が転ばせて、2匹目が斬りつけ、3匹目が薬を塗る。いや、何のために。なんで治すの。

 

まぁ、かまいたちのことはいい。小さな怪我はいいとしても、結構大変なこともあった。左腕をスノボで骨折したのだ。

そもそも私みたいなのがスノボをやったのが間違いだったんだろう。鈍臭いというのに。

 

 

こけて骨が折れた時、はっきりと音がした。ボキっと激しく耳に響いた。と同時にすごい声を出していた。担架みたいなソリみたいなものに乗せられて、救護室へ。サイレンっぽい音が鳴ってたな。

 

激痛に耐えながら名前やら住所やらをハッキリ答えたためか、救急車は呼ばれずに同行した人の車で病院に行くことに。

道中、車の振動ですら激痛が走るため、終始笑っていた。人間は極限まで痛いと笑うしかないという発見をした。

 

そして病院に着いて受付をし、普通に待合室で待たされる私。そんな馬鹿な。

レントゲンを撮るにあたり、着ていたスノボウェアを切られそうになった。が、新しかったので拒否をして自力で脱ぐ。

そんなところで忍耐強さを発揮しても仕方ないのに。でもウェアって高いじゃん…。

 

だがレントゲンを撮ったところで力尽きた。ふらふら〜っと気を失うように倒れ込む。そして寝かせられ、点滴を打っているところに先生が「こりゃあ痛いよー!」と苦笑いしてやって来た。

つられて笑った気もするし、痛みでちゃんと笑えていなかった気もする。

 

レントゲンによると、骨はパッキリ2・3箇所ほど折れていて、危うく外に突き出るところだった模様。複雑骨折というやつだ。

よく普通に時間をかけて病院に行ったな。我ながら痛みへの耐性が強すぎるなと思う。

 

そこからは手術で腰の骨を移植しギプスになり、なんか赤外線?みたいなの当てて骨の成長促進する治療をした。

腰の骨は腸骨、と呼ばれていた。響きだけ聞いて蝶みたいな形だから蝶骨なのかな…と思ったら書類で漢字違いに気がついた。そりゃそうだ、腸を支える骨ってことだろう。ひとつ賢くなったね、私。

 

その後、なんちゃら線を当てる治療をサボっていたら見事に骨がくっつかなくて(サボるなよ…)最終的にはチタンプレートをボルトで固定することになった。

 

 

私の左腕には未だに軽くて長いチタンプレートが入ったままである。抜く手術をするのも大変だし、入れておいていいんじゃないかという主治医の判断だ。

ちなみに飛行機に搭乗する際の検査で引っかかってしまうことはない。ありがとう、チタンという素材。

 

 

 

 

 

その怪我から15年くらいは経ったので、チタンも骨と同化し始めているだろう。

こうなってくるとサイボーグ感があるので、手術痕すらちょっとしたお気に入りである。

 

 

 

 

 

おまけ。

右手の小指側の骨も折ったことがあるよ。あれもこれも、だいたい自業自得の怪我。

身体がぼろっぼろできったないなー、と思いつつも頑張って生きてきたなーとも思いますね。