それなり日記

映像作家、三宅美奈子の日記のようなものです。

マインドはJKで下北沢を練り歩く

 

『射精責任』という本をご存知だろうか。

タイトルが攻めているなぁというのが、たいていの人の感想だろう。私もこれは清々しいなと思ったし、変な方向から攻撃されそうだなとも思った。

 

私はこの本の翻訳者、村井理子さんのファンである。村井さんのエッセイ、翻訳した本、そしてSNSを読み漁っている。ということで流れるように予約、速攻で読んだ。

読んだ感想は当たり前のことが書いてあるなということと、過去の経験を思い出してちょっと具合が悪くなった。まぁ詳細は割愛するが、身に覚えがあることがありすぎる。そして男性にこそ読んで欲しいが、読んで欲しい人に届けるにはどうしたらいいんだろうかと考え込んでしまった。特に答えは出ていない。

届けたい人たちにはなかなか届きにくい、というジレンマ。意外とそういうことって多いよね。

 

 

そして、この本の関連イベントとして下北沢のB&Bで村井理子さんと武田砂鉄さんのトークが開催されることが決まっていた。私、いつもの友人、Pさんは揃って来店チケットを購入した。いつもの友人も村井さんの大ファンである。

このふたりとの会合は過去記事にたくさんあるので興味がある人はどうぞ。

 

minakomovie.hatenablog.com

 

minakomovie.hatenablog.com

 

 

この日、我々は喫茶店で待ち合わせをした。といっても時間はアバウトで、なんとなく集合しようという流れ。LINEで連絡を取り合っていたのだが、私は昼食を食べ損ねていたので「ポテトを食べてから行くわ」と送った。もちろんマックのポテトである。マックのポテトは本当に食べたくなる頻度が高い。

 

2階の席を確保して注文しようと並んだが、なかなかの行列だった。LINEを見るとふたりも食べたい食べたいと言い始めている。たかだかマックのポテトに、女子高生並みの同調っぷりである。そう、最近の我々はJKっぽさがテーマである。なんのテーマかは知らないけど。生き方で合ってる?

 

ということで集合場所がマックへと変更。いつものように3人座れる席を探さねば。

そして私はポテトのMサイズとコーラのSを注文した。コーラのSが出てきたが、こんなに小さかったっけ?高さがストローの半分くらい?とか考えながら、3階の席を見に行く。すると余裕で座れる席を発見。私はいつも席取りおばちゃんをしているので、確保できて安心した。いや、おばちゃんって言っちゃだめだな。席取りJKである。

 

なんやかんやとふたりも駅に到着した模様。というか同じ電車だった模様。で、降りた途端のいちゃついた写真が送られてくる。Pさんはいつもの友人に激写され、笑っている。なんなんだこの空気感は。親密だな。あとPさんはやっぱり発光してるな。

 

親密っぷりはいつものことなので写真を流し見しながら黙々とポテトを食べ、ふたりの到着を待つ。そしてふたりがデカいポテトを持ってやってきた。いつもの友人はLサイズを頼んだと言うがPさんはMだと言う。

いや、それは絶対Lだよ、私のMなんだから...と比べるとやはりデカい。Pさんは絶対に食べきれないという確信を全員が持った。みんなで食べるか。JKだし。(JKのイメージが雑)

 

Pさんは朝ごはんとして鯖缶を食べたらしい。手が臭いということで、嗅いでみたら本当に生臭かった。そしてPさんは鯖を食べたことで胃の具合が悪いらしく、すぐにポテトが入らなくなっていた。というか、前も鯖サンド頼んで辛そうにしてた。その時のことは下記の記事を参照。

 

minakomovie.hatenablog.com

 

なんで得意じゃないのに鯖を食べるのかと問うと、挑みたいとの回答だった。

鯖に?挑んで勝ちたいと?食べている時点で勝ちではないのか。こちらは捕食しているから勝ちかと思いきや、鯖は死んでなお脂でPさんの胃を攻撃してきて負けるらしい。

正直なところ世の中にはもっと挑んで勝つべき事柄がある気がするのだが、キラキラと発光したビジュアルで手先や口が鯖臭いのは面白いなと思ったので黙っておいた。みんな知っていると思うが私は意地が悪いし変なギャップに萌えるので、そういうのはそのままにしておく主義だ。というか面白い人間には面白いままでいて欲しいだけ。

 

ちなみにいつもの友人はこの日、真っ赤なワンピースを着ていた。なんなの射精責任の表紙コーデなの?となったが、基本的に赤い服が多いことを思い出した。

ただえさえ動きもビジュアルも目立つタイプなのに真っ赤な服。でもこうやって彼女が人の視線を集めてくれるおかげで、私はコソコソと隠れていられる気がする。これからも目立っていてください。(ただのお願い)

 

 

結局Pさんの残したポテトを私といつもの友人で食べ尽くし、予定していた喫茶店へ向かった。階段を上りながらいつもの友人が「あれ?前に来たのもここだっけ?」とか言っていたが、どう考えてもここである。そもそも私は喫茶店が大好きなので間違う訳がない。

いつもの友人はいろんなことをすぐに忘れがちだが、ある意味いつも新鮮味があって楽しそうだな、と思う。大事なことまで忘れることもあるようだが。(それは私もやってしまう)

 

店の奥まったスペースの、広めの席に通された。それなりの広さかつ週末なのに店員さんワンオペ。どうなってるんだ...と思いながら着席。

いつもの友人はメニューを見ながら「これ、どういうことだっけ?」と聞いてくる。珈琲豆の種類がたくさん書いてあるので、説明をした。そりゃあ店の場所も忘れてるんだから、メニューなんてもってのほかだろうな。いやむしろ、この店に関して覚えている事柄はあるんだろうか。

Pさんは鯖にもポテトにも敗北したのに、この後に及んでケーキを頼んでいた。なんだか分からないが、さらに私がPさんに敗北した気分になった。だって私はお腹おっぱいでケーキなんて食べようという発想にならなかったのだ。やはりPさんは非凡である。

 

いつもの友人に、その服に合わせたかのような真っ赤なカップ&ソーサーが運ばれてきた。私は当たり障りのないアイスコーヒーで、Pさんは紺色っぽいカップと緑色の抹茶シフォンケーキ(クリームと小豆添え)という感じで、卓が華やかになった。

我々は「それぞれ作業をしよう」と言いながらiPadを広げたりしたのだが、結局しゃべり倒した気がする。仕事してる風の写真だけは撮った。してる風で、村田沙耶香作品の話をしたり、Pさんの仕事の話をしたり、いつもの友人の過去を振り返ったり、私は香水を褒められたのでドヤ顔したり、あっという間に17時前になった。

 

 

今日の我々には、射精責任のイベントだけではなく美味しい蕎麦を食べに行くというミッションがあった。その店は17時開店なので、それと同時に行くことに決めていたのだ。

前にも行った美味しい蕎麦屋の前に来て、並んでも居ないし空いてそう?と思ったら、まさかの夏休みという貼り紙が。ということでお店を変更。いつもの友人が知っているお店にしようと、電話をかけてくれた。

いつもの友人が電話をかける時の声のトーンは、普段の喋り方を知っている私としては面白い。まず高音になるし大きくないし、可愛い声になる。一般の女子って感じだ。常識を感じさせる声が彼女から発せられると「この人も社会で生きているんだなぁ」としみじみする。

 

私がしみじみしている間に、その蕎麦屋に空席があることが分かったので歩き出した。

よく考えたらまだポテトが胃を占有しているので、食べられるのか不安になった。というかPさん大丈夫か?いつもの友人は、蕎麦に関してはめちゃくちゃ食べるので大丈夫だろう。なんてことを考えながら、お店に到着。

 

私といつもの友人は鴨の蕎麦、Pさんは辛味大根おろし的なものを頼んで食べた。この店でのPさんのチョイスは妥当だった。急にちゃんとあっさりしたものを頼むのやめなよ常識人じゃんって思ったが、Pさんが「辛い!これ結構ちゃんと辛い!」と驚いていて可愛かったので、苦言を呈するのはやめた。可愛さは全てを凌駕する。

いつもの友人は大盛りを頼んでいた気がするが、私よりも早く食べ終わっていた。その体のどこに、その量の蕎麦が収納されたんだ。私はちまちまと蕎麦を啜りながら、最近あすけんの女にカロリーを報告するのをサボっていることを思い出した。思い出しただけで、この日もサボったが。

 

その店では何故か男性芸能人の話で盛り上がった。誰がかっこいい、みたいな話。さすがJKだよね。

相変わらずPさんは嫌いな人の話をする時に分かりやすく顔をしかめる。声も悲鳴みたいになったりする。素直すぎ。その芸能人が嫌いなんだぁそうかそうかぁ、と学習したところでイベントの時間も迫ってきたので店を出る。

 

我々は店を何軒ハシゴするのだ...と思いながら歩いていると、いつもの友人とPさんが手を繋ぎ出した。どうやらみんなに見せつけたいらしい。というか、まず私に見せつけてくる。そしていつもの友人は「みんな見てくれない」と文句を言っている。そもそも人通りが少ないところなんですけどね、と思いながら「3人で繋いだらみんな見るんじゃない?」と提案した。

してから若干「しまったな」と思った。いや、提案したら即やる人たちじゃん。せっかく目立つ人を隠れ蓑にしていたのに、自分から加わってどうする。しかも私の隣はPさんである。必然的にPさんと繋ぐことになる。え、この汗臭い手を繋ぐわけ?

と、実際には逡巡する時間をほとんど与えられず、手を繋ぐことに。真ん中にPさんという並びだったが、単純に両手が塞がって不便じゃないの?と思った。私はすぐ顔が痒くなったり、髪の毛が邪魔になったりして触るので無理だな。

しかし、手を繋ぐとかJKの時もやってないぞ。無邪気か。提案しておいてなんだが、3人で繋ぐというのは決定的に何かがおかしい。でも、おかしな3人だからちょうどいい。

 

そして私たちはB&Bへと下り坂を突き進んだ。相変わらず人は少なめ...と思いきや、なんか子供向けのお祭りをやっている。

その人混みで何人か、というかわりとみんなが見てくる。いつもの友人とPさんは出店に気を取られているようだったが、私は周りの視線の方に気を取られた。なんなら真ん中に位置していたPさんはつま先から頭までガン見されていた。

Pさんが発光してるからって舐めるように見るんじゃないよ不届きものが、と思いながら「でもこの人たちは見せつけたいんだもんな」と思う。じゃあ仕方ないか、いや、でも今の視線は性的な視線が混じっていて不純だった...やっぱり不届き者..。

というところでB&Bに到着した。そう、今日は性的なお話を聞くのである。真面目に性の話。

 

 

 

 

 

だめだ、やっぱり長くなるな。色々と端折ったけど、単純に会ってる時間が長すぎる。

各所からせっつかれたので、ここまでで一旦アップします。せっつかれるって何よ。何事なんだよ。

 

 

 

 

 

おまけ。

「ヘルシーっぽいランチ食べてる」って写真を送ったら、いつもの友人に「生意気」って言われて爆笑しました。

そうなの、私は生意気だからいい感じのヘルシーランチ食べてあすけんの女に報告するの。