それなり日記

映像作家、三宅美奈子の日記のようなものです。

サイゼリヤという魔界にて

 

ただの思いつきで、友人たちとサイゼリヤに集合することになった。友人とはいつもの友人、それからPさんである。毎度出てくる人たち。

過去記事はこの辺りかな。

minakomovie.hatenablog.com

 

サイゼリヤはたまに行くのだが、だいたい同じものを食べる。ミラノ風ドリア、ほうれん草のソテー、小エビのサラダ、トリフアイス、最近はラム串やムール貝などなど...。地元の駅にも昔からあったので、馴染みが深い。

だが「ノリで女3人、サイゼに集合」みたいなことはいつぶりだろう。かなり懐かしい行為だ。

 

LINEのグループにてごちゃごちゃと会話し、「それぞれ作業しよう」という流れになった。私はとりあえず、このブログを書くことに。そう、私は今、このブログをサイゼリヤで書いている。

私は昨日、某所にて監督・俳優陣と飲んでいた。顔が腫れるなぁと思いながらもハイボールを三杯ほど飲んで帰宅。飲んだ日はすぐ寝れるがすぐに起きるので、4時間ほど細切れに寝て、昼過ぎには予定していた映画を観に行った。

その映画上映後に、全然別の場所のサイゼリヤに行くというスケジュールだ。

 

なんだか書きながら、とても眠い。書きながら寝れそうってどういうことだ。

 

 

さて、もう少し時系列に沿って今日の出来事を記すことにしよう。

まず都内のターミナル駅より、サイゼリヤのある某駅に向かう電車に乗った。映画を観ていたので電源を切っていた訳だが、LINEがたくさん届いていた。Pさんは昨日飲みすぎたらしい。飲みの翌日サイゼ。期せずして、お揃いだ。

場所的にはPさんが1番早く着きそうなのかな、と思いながら画面をスクロールしていく。「うなぎが食べたい」「タピオカ飲みたい」そんな文字が並んでいる。いや、私が向かっているのはサイゼリヤなんだが合ってる?相変わらず自由な人たちである。

何かにつけて「あれを食べたい」「どこどこに行きたい」を何の脈絡もなく言うのが、我々のLINEグループにおいてのスタンダードだ。とにかく、思いついたら言うのである。そしてそれをお互い何の疑問もなく受け入れる。とても快適なグループLINEだ。

 

目的の駅に着くと、Pさんから混んでいるから待ち、との報が。土曜日とはいえ夕方でも混むんだね。安いもんな。と思いながらサイゼに到着。

暑いのにドアの前で待たされているPさんの横顔が見えた。するっと前に顔を出すと、相変わらずまぶ...(いつものことなので略)。いきなり、美味しいお菓子をもらう。豆菓子とクッキーだ。私は私でチョコレートを持参していた。今日はお菓子交換会なのかな。

 

 

思ったよりも待たずに名前を呼ばれた。

4人掛けの席にていつもの友人を待ちながら、メニューを見る。まずは小エビだ。小エビは絶対に食べるんだ。あとPさん的には激臭ペペロンチーノ推しのようだ。激臭っていうのもアレだが、確かにサイゼのペペロンチーノはニンニクが効いている。そして安すぎる。改めて値段を凝視すると安すぎて不安になる。

ペペロンチーノ、アラビアータ、マルゲリータ、サラダ2つに冷製パンプキンスープ。あとはドリンクバー。まぁ食べられるでしょ(いつもの友人が食べてくれるだろう)、ということでモリモリ頼んだ。

 

ドリンクバーに飲み物を取りに行っている間にガンガン料理が届いて、テーブルが皿だらけになった。料理の写真をいつもの友人に送りつけ、先に食べ始める。

...すぐにお腹いっぱいになった。うん、暑いからかな?食べられないのにたくさん頼みがちなの、良くないね。でも小エビのサラダはずっと食べられる。

 

Pさんにいい匂いがすると言われたが、めっちゃ汗かいてるので恥ずかしかった。ちなみにフエギアの某香りをつけていたのだが、これは真夏でもいい香りになる。とはいえ、汗臭いのにスンスン嗅がれるとこちらはモゾモゾしてしまう。スンスンモゾモゾ...妖怪っぽいな。

 

なんやかんやと駄弁っていると、いつもの友人が到着した。

...あれ、今日は2人がお互いの腕を触り合ったりしないな。いつもの儀式はなしか。挨拶代わりのふれ合いじゃなかったのか。サイゼだから無いの?周りの目が気になるのか?いや、そんなタイプではないよな?さすがに今日は暑すぎるからか。でも「なんで今日は触らないの?」とは訊きづらい。

私は心なしか寂しい心持ちになる。が、なんでそんなことで寂しい心持ちにならねばならんのだ、とすぐに思い直した。

 

いつもの友人は追加でモッツァレラチーズを注文。速攻で届いたそれを食べながら「薄い」と言う。オリーブオイルに塩が入っていて、それをチーズにつけて食べるのだが塩味が薄いらしい。いつもの友人の顰めっ面を見ながら、よく動く顔筋だなと感心する。

そして顔の筋肉が動く人と言えばコロッケだな、とか余計なことを思い出す。いや、別にいつもの友人が似ているとかではない。私は顔の筋肉があまり動かない方だと思うので、動く人たちが羨ましいっていう話。それだけ。訓練すれば動くんだろうか。

 

いつもの友人がモリモリ食べるのを尻目に、作業を始めることにする。

すると隣の2人がけの席が空いたので、いつもの友人がそちらに移ると言う。まただよ、我々が集まると席の移動が必ず発生する。

過去記事を参考にしていただきたい。

minakomovie.hatenablog.com

 

minakomovie.hatenablog.com

 

店員さんにお願いをし、いつもの友人は全皿と共に移動した。さすがに全ての皿が移動すると思わなかった。まぁでも、とにかく暑いし食べて精をつけてくれたらいいな、と思い直す。今日は思い直すことが多い日なのか。

 

そこからしばらく、私は調べ物をしたりこのブログを書いたり、Pさんは仕事、いつもの友人は趣味に没頭していた。

ある瞬間にデザートタイムが訪れた。あんなにお腹いっぱいだのなんだの言っていたが、甘いものは頼むのである。私はジェラートとシナモンプチフォッカ、いつもの友人はジェラートのみ、Pさんはトリフアイスだった。

いつもの友人がジェラートを混ぜている。当然、面白い顔をしながら。私とPさんはスマホを向け、動画撮影をした。いつもの友人は本当にカメラを向けたくなる。

そして彼女はぬちょぬちょになったジェラートを食べていたが、そもそもジェラートはそんなに混ぜるもんじゃないぞ、と思った。思っていたらいつもの友人は「こうやって食べるんじゃなかったっけ、それは違うアイスか」的なことを言った。そう、あなたがイメージしてたのはトルコアイスだね。伸びるやつね。

 

私はシナモンフォッカチオを食べようとしたが、異常な量のシナモンシュガーがかかっていた。少ないよりはありがたいが、容器を倒してぶちまけてしまったのを持ってきました、みたいな量だった。まぁとにかく食べよう、と口に運んだが当然ぼろぼろこぼれた。左手を受け皿にしていたのだが、全然ダメだった。目測が甘すぎるんだよ。

と思ったら、私の左手の下に更に手が。Pさんが思わず差し出してくれている。本当に申し訳ない。でも更に下にあったスマホは既にシナモンシュガーまみれになっていた。なんでそこにスマホ置いてたんだよ。

 

私はこうやって「明らかにダメだって予測がつくのに行動に移してしまう」時がある。何故なんだろうか。この時も頭の片隅では「これ尋常じゃない量だからこぼすだろ」という思考があったはずなのに、そのまま口に持っていってしまった。脳みそから手を止める指令が出なかった。

別にものすごい欲求に駆られていた訳でもないし、手を止めることによって不利益を被る可能性はない。にも関わらず手が止められないということは、たぶん「究極的に面倒くさがり」な可能性がある。手を止めること自体が面倒すぎて、その後に面倒な事になる可能性を脳内から排除する訳だ。恐ろしいな。

と、長々と書いてみたが、単純に阿保なんだわ。

 

そのあと、ものすごい頻繁にうろうろする祖父と孫に気を取られたり、明らかな異臭に目が覚めたり(たぶん赤ちゃんのうんち)、店員がガッシャンガッシャンと不必要に大きな音を立てながら片付けをしたり、ドリンクバーの横の水道でうがいする人に遭遇して凝視しながら、我々のテンションが上がっていく。サイゼリヤの魔法かもしれない。なんだかいろんな人が居てカオスだったので、こちらもおかしくならざるを得なかった。

なぜか何人かにこちらを凝視されたので、我々のオーラも凄かったのかもしれないな。

 

 

ちょっと時系列がめちゃくちゃになってきたが、いつもの友人の発言から珈琲豆の話になり、さらにPさんオススメのカステラの話に発展した瞬間があった。しかし私たちふたりとも、そのカステラを食べたことがあったので、Pさんはがっかりしていた。

そのPさんの、ちょっと悔しそうな顔がとてもいい。私はPさんの顔の造形が好みという意味で眩しく感じるのだが、その造形が崩れた瞬間も好きなんだと思う。外見だけではなく性格など、見えないものでもそうだ。不完全の美ってやつか。

 

「顔の造形が好み」と書いたが、私はいわゆるルッキズムはよろしくないと思っている。個人の好みとして好きな外見っていうのはあると思うが、それは誰彼かまわず当てはめていいものではない。(もちろん、ひとりひとりがなりたい自分になるために努力するのはいい。とにかくそういう基準が当たり前だと思い込んで、周りにも適用するのはよくない)

なのでPさんに関して、一般論的な美醜をジャッジしている訳ではなく「目の形」だとか「首筋から肩の曲線」だとか、どちらかと言えば「物体の美」として好ましいと思っている、と言った方がいい。だから「造形」と書いた。

もちろん人間なので内面が外見にも溢れ出たりするし、声が心地いいだとか、いろんな要素が絡んできての「造形」という部分もあったりはする。だが、なんにせよPさんのことを100人中99人が美人だと言おうが逆であろうが、私の言っている「美」の判断は揺るがないという話だ。その程度で揺らぐのであれば、それは美の範疇ではない気がする。

ここまで書いたが、私、気持ち悪いな。造形美をいちいち味わうなよ。どこでも美術館なのかよ。だだ、ここまで読んで「キモッ」と思った人は安心して欲しい。Pさんが特別なだけで、周りの人間全員をそんな風に観察したりはしない。Pさんがどう思うかはなるべく感知しないことにする。

 

話が外れすぎて...戻そう。カステラの話に戻す。

Pさんが「カステラ自体はあまり好きではないが、そこのは美味しかった」と言っていたので、Pさんにはあの店を超えるカステラしかプレゼントしない、と決めた。他のものをプレゼントすればいいし、そのつもりではある。だが、あえて自らにハードルを科すことに意味がある、たぶん。今日から美味しいカステラ探しだ。

...Pさんに事あるごとに何かプレゼントしようとしている自分がいる。ついね、こういうことやってしまうんだよね。特に女性にはあれやこれやと贈ってしまう。これ美味しいよ!これ可愛いよ!これ効くからオススメだよ!っていうことばかり。押し付けおばちゃんじゃないか。相手が喜ぶものをあげなさいって話だぞ。

 

 

夜も更け始め、我々は人間関係について話をし始めた。夜になると話も深くなっていくのだ。毎度のことである。ちなみに誰ひとりとしてアルコールを摂取していないのだが、それなりに深めの話をしていたと思う。

 

が、現在私の眠気がマックスである。実はもうとっくに帰宅していて翌日なのだが、まだ眠いのだ。

ということで、今回も前編ということにする。後編はまた忘れないうちに書くよ。

 

 

 

 

 

おまけ。

よく見たら飲み物にピント合ってなかったわ。

高円寺のネルケン、内装が好きです。なんかお客さんは若者が多かったなぁ。昭和レトロ流行りですかね?でも今は平成レトロが流行ったりしてるのか。

もうさ、私が生きるレトロじゃん。流行ど真ん中じゃん(?)